仕事で久しぶりに武蔵小杉方面。
年末だし営業しているかどうか不安だったが、ついでに向かってみる。
遠目で光が見えてほっと安心。
タイミングがいつも悪くて、開いている様子を見るのが本当に久しぶり。
相変わらずなんだかオーラを放つ店である。
18:40
厨房に人の気配がなく、先客二人?
食券を買おうとしたら、どこからともなく、
「せーーーーーーー(恐らくいらっしゃいませ)」
って長歌がフェードインして来て、奥にいたお客さんかと思った一人が厨房へ。
一人は店員さんだったのか。
奥の椅子でテレビを見ながらのんびりしていたようだ。
ラーメン(小)(800円)の食券を購入。
相変わらずインクが無さすぎて何を印刷しているのか分からない。
そして、何の食券を買ったのかチェックとかしてなさそうなのに作り始める。
それでもメニューを把握しているのは凄いけど。
椅子は背もたれのあるタイプなので、上着をかけられて良い。
食券を購入して約3分後にはコール。
店主「ニンニクーーーーーーーー(入れますか?)」ってまた長唄コール。
自分「ニンニク少しヤサイで」
って返事をするも、その長唄と被ってうまく聞き取れなかったらしく、首を傾げている。
なのでもう一度申請。
先日横浜関内店で隣の客にコールの邪魔をされたことはあったが、自分の長唄が邪魔して聞き取れないっていうのは、少しシュールで面白かった。
着丼。
ヤサイはコールの後平ザルでほんの申し訳程度を掬って盛り付けていたので、ヤサイマシにすれば良かったかなぁと思ったが、実はその前にすでに結構盛られていたようだ。
良い感じの標高。
そしてモヤシ100%?
レンゲはカウンターの上部にあったので拝借。
かなりの年季を感じる。
人によっては敬遠したいかもだが、まぁ自分はそこまで気にはならない。
まずはスープ。
思いの外凝縮された旨味が広がって、かなり好み。
醤油とオイリー感のバランスが絶妙で、口当たりしっかりこってりしているのにくどくない。
昔ながらの中華蕎麦とかでありそうな、割とオールドファッションな感じもする。
麺は以前よりも少し太く感じたが、それは何の問題もなく。
固さやスープとの絡み付き方などが絶妙なバランス。
テボザル茹でを感じさせないハリのある仕上がり。
めちゃくちゃうまい。
豚は厚みのある大きい将棋の駒みたいなものが2枚。
脂身成分控えめ身の部分多めで、柔らかくかなりうまい。
以前はカロリーメイトみたいな形状のものが一つ、ほとんどアブラミって言う感じの豚だった記憶があるが、今回の方が断然好み。
ヤサイはしっかり甘みが出るシャキ茹で加減で良き。
しかし、スープとの浸透圧の関係とかあるのだろうか?時間が経って来るとスープの脂分を吸って劣化していくのが分かるので、あんまり油断はしない方が良さそうだ。
各パーツ思いの外クオリティ高くて、思わず飲み干してしまった。
最近飲める二郎系が好きなので、一気に高感度が上がった。
麺とかも凄い美味しかったので、もっと食べたかった。
大の量感、どんな感じなのだろうか?
常識的な範囲で増えるのであれば正直大とかでも良かったかも。
退店する時に、どこからともなく、「ありがとーーーーーーーーー」ってまたボソっとした長唄が聞こえて来てちょっとほっこりしてしまった。
奥の座敷の雰囲気からも、なんか話の弾まない田舎のおじいちゃんちにお邪魔したみたいな?
年末だし帰省して帰ってきたかの様な気持ちになった。
そしてこの日一日、口の中の多幸感が持続。
ここまで持続してくれることはなかなか他の店でも珍しいかも。
特筆すべきは、全てがデフォルトで自分の好みにぴったりだったということ。
中山駅前店の場合はカスタムしてこそなのだが、このポイントはかなり評価できる。
さすがは元ラーメン二郎の貫禄。
ブラインドで食べたら、インスパイアじゃなくて本家だと思ってしまうかもしれない。
麺が特に二郎してる。上辺だけ真似して野菜盛ってるだけのインスパイアとは、一つも二つも抜きん出ていると思う。
このクオリティが、入店してわずか3分で出来上がることにも大満足。
本当に、以前に食べた時よりも、どこを取っても格段においしく感じた。ブレかもしれないが。
またちょくちょく機会ができたらチェックしてみたい。