新型コロナウイルスによる緊急事態宣言。
これにより、ラーメン二郎業界も各店持ち帰り時代に突入。
うちの近くだと、中山駅前店や京急川崎店もやっているみたいだが、整理券発行のシステムだったり営業時間内での訪問が難しかったり、興味はあるもののなかなか触れられないでいた。
うちの最寄りだと「豚星。」が鍋をやっているとのこと。
だが、ここは他の二郎系持ち帰りと決定的に違う部分がある。
その手法も、「完全出来上がり状態を持ち込みの鍋にそのままぶち込む」と言うものだ。
パッケージ化されていないので、フラッと行く訳にはいかない。
店によっては茹でる前の生麺状態で販売しているみたいだが、ここは完全出来上がり状態。
そしてそれも2人前以上からとのこと。
自分は一人暮らしなので、絶対に一回では食べきれない自信がある。
残った茹で上がりの麺やその他具材がどうなってしまうのか?と言う部分が気がかりでなかなか踏み込めずにいた。
GW開けてすぐくらいから、ラーメン部(非公式)のメンバーの一人のホームである仙川店がテイクアウトを開始したことにより、そのメンバーが家二郎を満喫しているという情報が。
12日から持ち帰りのみ販売します。入れ物なくても持ち帰りできます。一人前700円 ニンニク 野菜は入りません。
— ラーメン二郎仙川店 (@BnI5CrayO2DPZSI) 2020年5月11日
また、同じく買いに行っていたメンバーの一人は、雰囲気を出すために丼をわざわざ新調するという場面も。
そういう話を聞いていたら、なんだか無性に羨ましくなってきて、「まぁなんとかなるんじゃないか?」と、根拠のないテンションになって、いざ「鍋豚星。」を執り行う運びとなった。
と言う訳で、まずは鍋ないしは容器を準備。
自分の手持ちの装備で蓋付きのものといえばこの三種類。
大きいのが 直径21cm 高さ9.5cm
小さいのが 直径14cm 高さ6.5cm
タッパーが 幅14.5cm 高さ5cm
それぞれ何リットルなのかとかは不明。
大きいのはお米を6合炊いてちょうどいっぱいくらい。
しかし豚星の2人前が収まりきるのか未知数。
コールによっても変わってくるのかな。最低でも「全部」で行きたいし、可能だったら「全マシ」とかもちょっと気になっている。
それに複数の容器が大丈夫なのかどうかも未知数。
そしてこれらをどう運ぶか?
とりあえず近所のスーパーでちょうど良い段ボール箱をもらってきてここに詰め込むことに。
ゲットできたらこぼれないように梱包テープでぐるぐる巻きにしようと思い、テープとハサミも持参。
あとは隙間を埋めるタオルを数枚。
いざ出発。
木月交差点付近にスクーターを停めて向かう。
緊張してきた。。。
自分が入場するのと入れ違うように鍋を持って出てくる人を発見。
その人の鍋は自分のものよりもかなり深さがありでかそうだった。やっぱりでかいの一つはスマートで良いなぁ。
しかし蓋がないようだったのがちょっと気になったが。
そして食券購入。
とりあえず公式の案内の通り小ラーメン(850円)を二枚(1700円)。
持ち帰りラーメン(鍋豚星。)について。
— 豚星。 (@butaboshi) 2020年5月19日
こちらコロナに関係無く通常にやっております。
持ち帰り用の容器(鍋など)をご持参の上
2人前以上の食券をお買い求め下さい。
列には並ばずに食券と容器を店員に渡して下さい。次のロットで作って最速でお渡しします。
よろしくお願いしますm(*_ _)m
食券機のちょっとした出っ張りに段ボール箱を置いて買おうとしたら、段ボール箱が勝手に一番右下の「辛麺・限定つけ麺(100円)」を押していた。汗
店員に間違って買ってしまったことを申請。
この時はそこそこ混んでいたので申し訳なことをした。
そして気を取り直して小ラーメン二枚買うつもりが、なんか一枚ミニラーメンの食券を買うというミス。。。。
ちょっと緊張感とか段ボールの荷物の大きさで余裕がなくなっていた。
ということで普通に現金50円を添えて。。。
さらには鍋の中にザルを入れっぱなしだった。うっかりしすぎや。
反省。
ということで、自分の装備を見た店員は小鍋をシカトして大きいのとタッパーをそそくさと持っていった。
この辺の微妙な態度も豚星クオリティだが。。。まぁとりあえずそれは置いておく。
でもってこのタイミングでコール。
色々あって迷惑かけた負い目から、「全マシ」ではなく、反射的に分かりやすく「全部」と答えていた。
しばらくして持ってきてくれた。
タッパーの方には野菜がぎっしり。
鍋の方はどうなってるんや、、、ゴクリ。
受け取ると同時に鍋や容器そのものがもうベッタベッタで若干ひるむ。
まぁ気を取り直してサクッと段ボール箱に仮入れしてひとまず足早に退散。
店から離れていくにつれ、緊張感が緩んできてなんだかやばいことをしているなぁとなんだか面白くなってきた。
深夜この段ボール箱を抱えて運んでいる様は、まるで人でも殺して隠蔽するために運んでいるかのような犯罪感が。
たまらず交差点でチラ見。
なんと言うかもうやばすぎる!
鍋から溢れんばかりの盛り。
そして見なかったことにするかのように、そそくさと段ボールの隙間にタオルを敷き詰め、蓋をちゃんとすれば遊びも無くなりそうだったのでテープは使用せず、そのまま封印。
そしてスクーターの足元へ。
帰宅!
再びオープン。
!!!!!
えっぐい!
えっげっつっない!!
ただひたすらえげつなさすぎる!!!
やはり先ほどチラ見したものは夢じゃなかった。
どう考えても一人じゃ無理なやつ。
このやっちまった感が尚更テンションが上がる。
なんでこんなに茹でちゃったの?って感じの。
ただ量が多いだけなのになんだかめっちゃくちゃ面白い。
もう後戻りできない。
生麺で食べる分だけ、、、とかって言うのじゃ味わえない背徳感。
「二郎」と言う食べ物を食べるのであれば、この精神的に追い込まれる感じがある意味大事なのかもしれない。
そして時間とともに刻一刻と伸びていくであろう麺。
ここからは時間との勝負である。
そういえばテンパって固め申請をし忘れていたので。
あと、コールを「全マシ」ではなく「全部」にしたが、これは英断だったと思う。
とりあえずはニンニクとアブラを可能な範囲でサルベージ。
ニンニクは溶かしこみたくなかったと言うのと、アブラはそのままだとどんどん液状化していってスープが必要以上に脂っこくなってしまうのを防ぐため。
アブラは思った以上に少なかったので、次回はこれだけはマシマシとかにしたい。そして瓶詰めしていつでもご飯のお供として常備したい。
野菜ももっと分けておきたかったが、とりあえずこれ以上はなんとか食べつつ減らしつつという感じで。。。
ということで一杯目!
当たり前やけど豚星の味。美味い。
最近再び行き始めたけど、やはり少し美味しくなったような気がする。
豚星の野菜は基本シャキシャキ系なのだが、鍋にしたおかげか、自分の好きなちょっとくた系に。
キャベツの全然切れてないやつも。いいぞ!
豚は量も内容もごっつい。
小ぶりながら手榴弾も混ざっている。
しっとり程よく良い仕上がり。
麺もえっぐい。
撮る絵がなんかもうグロテスクというかあんまりそそられない感じになってると思うけど、味はうまいし最高。
とりあえず、なんかもう語彙力がなくなって、ただ「えっぐい」という言葉しか出てこなくなっていた。
ある程度落ち着いてきたところで、麺もある程度サルベージ。
とりあえず小ぶりな丼に二杯分に。
そして味変的につけ麺スタイルにして。
つけ汁の方に鰹節を入れてみたが、なんか量産型の魚粉豚骨の感じになった。
あの味ってこういう感じで作ってるんやっていうくらい、そういう感じの味になっていた。
これはこれでうまいけど、なんだか二郎らしさがなくなったと言うか、妙に小綺麗に落ち着いたと言うか、あんまり今求められている感じではないなと思った。
麺だけはスープに浸りっぱなしじゃ足が早そうと思い、この初日はなるべく食べ進める。
ということで初日は残り分はこれだけ。
まだ一通り全パーツ残っている。
しかしまぁお腹いっぱい。
うまかったしなんかテンション上がるし最高や!!
まぁしかし保存はあまり効かないだろうから、明日以降も最優先でしばらくこれを食べ続けることになるのだが、この時結構頑張って食べた感があって、若干飽きが。。。汗
微妙に不安になる。
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さて翌日。(二日目)
前日の不安はどこへやら。
やはりお腹は減るのである。
恐る恐る鍋を開封。
予想はしていたけど、表面の白く固まった油膜がもうえっぐい。
冬場の池の表面に張った氷の上に雪が積もったような感じ。
とりあえずなんとなく弱火でコトコト溶かしていく。
そして麺。
程よく伸びている感じはあるが、ボソボソになっている訳ではなさそう。
こいつは沸騰したお湯にかけて軽くほぐしていく。
手法としてはカップ麺の生タイプ麺のやつに近いかな。
やりすぎるとボソボソに伸びてしまいそうなので程よい感じで。
意外といけそう。と言うか生麺を一から茹でるよりも戻すの早いしわりと楽かも?
ほぐした麺を元の丼に戻し、そのお湯で同様に野菜、アブラ、ニンニクもお湯にかけながら溶かしていく。
ほぐす側にこびりついていたスープの溶け出しが、程良く茹で汁にも混ざって良い具合にあっさりスープが出来上がっている。
ということで、この鍋を丼として盛り付けていく形で、二杯目完成。
普通にうまい!!
全然いける。
そして健全な量だったということもあり、秒殺で食べきる。
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そしてまた翌日。(三日目)
この日も同様の手段で。
昨日の繰り返しなので、作業も少しこなれてきてる。
実食。
三日目だがまだ全然いける。うまい。
と、ここで麺切れ。
残りはこれだけ。
鍋の底が見えてきてちょっと寂しくなってる。
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その晩。
この日は冷蔵庫に残していた豆腐1/3をスープに合わせて豚豆腐を。
ニンニクも忘れない。
そして付け合わせに残り野菜を茹でる。
このタイミングで鍋の中身を入れ替え。小鍋の方にスープ、茹で用に大鍋を。
大鍋の方はサイドに付いたスープ類のベタつきなどをこそげ取るようにスープとして溶かしながら。(一滴たりともできる限りスープは回収。無駄にはしない)
余談だが、この小鍋がめちゃくちゃ使い勝手が良い。
個人的にかなりお気に入り。
IKEA製。
一人暮らしでの量感みぴったり。
丼サイズだし軽いので、そのまま丼代わりとしてまったく問題なし。
完成!
麺がなくなったので主食は米!
今回の豚星スープと米の相性、、、、最高や!
ニンニクをたっぷり添えた豆腐と豚と煮詰めた濃いスープ。
もうご飯が合わないはずがない。
めちゃくちゃうまい。
そして意外と味付けなしのただの茹でモヤシ&キャベツも箸安めにちょうど良い
最高。
そして後半、茹で野菜側の鍋を小鍋に合流させて一まとめに。
茹で汁も結構含んでいた訳だが、これがつけ麺のスープ割り状態に。
めっちゃ飲みやすいスープになった。
二度美味しい。
そしてこの次でラストかなぁとしんみり。
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そして四日目。
あろうことかこの日は蓮爾登戸店へ。
この日は鍋に手を付けることなく終了。
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五日目。
前回水分を追加したので表面油膜アブラは表面にちらほら程度。
とりあえず除菌効果も兼ねてガンガン沸騰。
この時にちょろっと味見をしたが、かなり良い感じにダシが出てる!
カレールーを入れてカレーにするのも絶対美味いだろうなぁと思いながらも今回は雑炊で。
ご飯を。
そして卵。
ご飯の割合が多すぎて普通に卵かけご飯みたいになってしまった。
友人が持ち帰りの二郎に梅干しが合うと言っていたのを思い出し梅干しをトッピング。
そして最後の豚。
繊維がほろほろ。
美味でした。
おしまい。
、、、、と思ったら、最後ちょい残しのニンニクを忘れていた。
こいつはまさにアブラニンニク。
レンジの弱火で軽くほぐす。
(このせいでレンジがめっちゃニンニク臭い)
という訳でチャーハンに。
具はもう卵だけ。
なんだかコクが良い。解像度の高い味になった。
うまい。
そしてこれにて、もらった具材を全て消費。
スープも限りなく食べ尽くした。
おさらい。
一食目 ラーメン、つけ麺
二食目 ラーメン
三食目 ラーメン
四食目 肉豆腐茹で野菜
五食目 雑炊
六食目 チャーハン
えげつない量の2人前の完成品ラーメン、一人暮らしで食べ切れるものなのか?と言う挑戦だったが、これはもう完全に元を取ったでしょう。
家にいつでも豚入りスープが眠っている状態がもう最強だった。
常備していたいと思った。
欲を言えば、アブラをもっと活用した何かができれば良いなと思ったので、次回はアブラマシマシを挑戦してみたい。
これまた「えっぐーい」ことになりそう。
また近いうちに。