週初め、雪が積もった辺りから微熱を拗らせてしまい、なんだかんだで今週は倦怠感が続く。
はっきりと熱が出たのは何年ぶりかかもしれないっていうくらいには、あんまり体調崩さずやっていたのだが、久しぶりにこうなるとやっぱりしんどいなぁって思う。
インドネシアから訪問して来てくれた音楽繋がりの友人が、大分昔にお土産としてくれていたこちらを思い出して処方。
トラックアンギン TOLAK ANGIN / シドムンチュル SIDOMUNCUL
あちらの国で有名な漢方薬っぽい。
凄い濃い蜂蜜みたいなゼリーみたいな歯磨き粉みたいな味。
これが意外と効く。
これと葛根湯でなんとか持ち直してきた頃合い。
そろそろラーメンが食べたい。
まだ完全に病み上がりと言う訳ではないこのコンディション。
二郎は二郎でも京急川崎店や上野毛店は行けそうだが、生田駅前店は豚ガチャもあるが、場合によっては少し重すぎるかもしれない。
と言うこともあり、
・もう少し病みが上がって万全を期して二郎を食うべきなのか?
・病みを上げるために二郎を食うべきなのか?
などと色々考えていたが、このタイミングだったら二郎ではなくラーメンショップもありかもと。
系統としても、病み上がりのラーメンとしてはぴったりだろう。
と言うかあんまり遠出をする気力もなかったので、近くのラーメンショップ高田店一択でツイッター検索。
するとこんな記事が。
ラーメンショップ高田
— duralex (@lexdura436804) 2024年1月18日
店主は福島から上京して横浜市港北区高田の地で40年間創業。高齢と後継者不足で近々廃業するとのことです。ラーショのファン高田の味が食えなくなる前に急げ! pic.twitter.com/W4I5d8SSDe
「高齢と後継者不足で近々廃業するとのこと」だそう。
事実かどうかは不明だが、先日ひっそりと亡くなった ラーメンこじろう 526 武蔵小杉店 を思い出して、これは行けるうちに行っておくべきだと思い、訪問を決意したのは必然の事だった。
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11:13
5人目に接続。
個人的にこの店であんまりちゃんと並んだ機会がなかったので、どう並べば良いのか分からず。
とりあえず交差点側に並んでいたが、このまま列が伸びるのは危ないかもしれないと思い反対側に行こうとした丁度その時に、後続に来たばかりのおじさまが「こっちで良いと思うよ」みたいな感じで交差点側、自分が元いた場所の後方に接続。
「そんなに待たないと思うしさ。」などと、回転の速いこの店に詳しく常連様のよう。
こう言ったやりとりも、この店ならではのアットホームでゆるい感じがなんだか癒される。
二郎で起きうる代表待ち割り込みだったり騒音客だったり、ストレスとは無縁の環境。
結局その後自分が退店する頃には、交差点とは反対方向に列が伸びていた。。
まぁそっちの方が危なくないよね。
入り口には、「路上駐車禁止」と「営業時間のお知らせ」。
現在の営業時間は、9:00-14:00。
気になっていた廃業関係な内容については、特にアナウンスしている訳ではなさそう。
その辺りはまぁ常連さん内々の話なのかも。
そう考えると、もしかしたらこの並びもそれを思って来られている人だったりするのだろうか?などとふとよぎってしまう。
まぁとりあえず置いといて、待っている間にメニューオーダーを思案する。
この日はあえてネギを抜いてみようかなと。
これまでいつも「ネギチャーシューメン」を食べていたが、ラーショ好きのインスタのフォロワーさんの最近のお気に入りセットというものが、「あえてネギ抜き」だったのがちょっといいなと思ってしまって。
なんとなく「ラーメンショップと言えばネギ」みたいなものに囚われ過ぎるのもあれかなと。
チャーシューはこの店では個人的に外せないので、チャーシューメンで行こうかと。
この店のチャーシューメンは、同時にワカメも付いてきてお得感もあるので。
サイズは中。
そして「薄味 カタメ」申請。
おばさまにメニューを伝えて、それを大将に伝える伝言ゲーム。
大将は中サイズの丼は用意できたが、薄味を失念。
自分のものであろう丼に通常量のカエシを入れていて、「あ、またスープを捨てる形になってしまうかも」って、少し冷や冷やしながら見ていたが、スープを入れる前にカエシをお玉で掬って戻すシーンが伺えたので、とりあえず胸を撫で下ろす。
こういうオペレーションを見ていると、営業も限界が来ているのかなぁなどと、またちょっとそっち方面に邪推に走ってしまいそうになる。
など考えながら厨房を眺めているうちに、あっという間に完成。
見るからにシンプルにスタイリッシュに纏まっててうんまっそう。
まずはスープ。
これまでになくダイレクトに醤油の澄んだ旨味を感じる気がする。
薄味とは言え十分に染み渡る。もう少し薄くても一向に構わない。
これはネギをオミットした効果かもしれない。
ネギにはラーショオリジナル調味料なクマノテ?の味を付けてくれているのだが、その味が本来のスープの旨みを少しマスキングしてしまっていた部分も少なからずあるのでは?と。
この様子から考えると、ネギラーメンにするにしても、スープのみならず「ネギへの薄味」を申請するのもありかもしれない。
取り急ぎ個人的な好みで言えば、今回のネギオミットのスープの方が好みかもしれない。
病み上がりの今回のコンディションも影響していたかもしれないが。
ラーショにも色々あるけど、淡麗傾向なこの高田店は、本来のスープが悪い訳がなかった。
ラーメン二郎で言えば上野毛系。
ラーショ界の上野毛。
この系統のスープ、改めて好みやなぁ。
ワカメはこの店独自の滑り系生タイプ。
サラダバーとかのレストランにあるデザートコーナーのゼリーにありそう。
デザート風ワカメ?
せっかく外食をするなら、想定内に納まるものではなく、やっぱりこう言った特徴が欲しい。
先日食べた橋戸店は、例に漏れず想定内に納まるものだったのでつい比較してしまうが、このワカメは個人的かなり高ポイント。
カタメ仕様の麺は口当たりが本当に良い。
半導体やコイルを連想させる、細く整った形状記憶麺。
そしてほのかに生っぽさの香る全粒粉系の口当たり。
チャーシューは、部位と厚みがとにかく絶妙。
この切り出しの効果もあってか、ラーメンのスープへの親和性も抜群で、すぐにしゃぶしゃぶして育つ。
小気味の良い口当たりの軽さと、確かな肉感。
この日は側面に少し強めに醤油の色濃く染み混んだ部位があり、口当たりも気持ち弾力系で、通常部位とのコントラストも良い。
カステラのザラメ部位的な?
ピザの側面部位的な?
橋戸店や二ツ橋店のように「ラーメンに添えました」みたいな、ラーメンとチャーシューじゃなくて、こちらはチャーシューもラーメンも合わせて、一丼の一体感、チャーシューメンとしてのバランスが絶妙。
自分が理想とするチャーシューメンの形かもしれない。
完飲。
生ワカメ、カタメ麺、チャーシュー、各パーツの口当たりがそれぞれに違うベクトルに最高で、これがダイレクトな旨味の醤油スープの中で一体化。
美味しいポイントがぎっしりと詰まってる。
最高にうまかった。
ネギが入るとまた新たな食感や味も増えて更に複雑化していくけど、個人的には今回くらいのバランス感、情報量が絶妙なところかなぁと思った。
ネギチャーシューメンと言うメニューがこの店の公式メニューじゃない部分からも、そう言う事なのかもしれない。
高田店、もう慣れているしホーム贔屓な部分もあるかもしれないが、要点を押さえて注文すれば、個人的にやはり最高に美味しいと思う。
近くにありながらあまり行けていないが、まだまだ頑張って欲しい。
昼に食べるべき病み上がりの一杯としても大正解だった。