21:35

並びはまずまず。

上野毛店は一週間以上間隔が空いてしまっていた。
その間、別のラーメンも食べていたが、やっぱりそれぞれ別物なので代用とはならず、そろそろ渇望していた。
暫くして後続客ひとり。
そして、21:40、宣告。


豚入りは存命。
最近豚入り存命率が高い気がするが、下手なことはせずに慣れ親しんでいる「大ラーメン」を。

その間に、お馴染みの宣告スルー重鎮常連さんのお二方、もはや安心感すら覚える登場で、ラストを飾る模様。

自分は一足先のロットにて、お先に入場。
油抜き 薄味 カタカタ
申請。

ニンニク少し アブラ少し ヤサイ
コール。
「ヤサイ少ないです、すみません」と着丼。




少し前のロットからも聞こえてきていたし、どんなものかなと思っていたが、確かにヤサイはいつもよりも控えめだが、麺とスープがむき出しのビジュアルも本当に美味しそう。
ラーメンのあるべき本来の姿。
何よりも、こうして一言くれる所が本当に好感が持てるし、信頼感が爆上がりする。
例えば、この日初めて訪問する人は、この店のヤサイはしょぼいなって言う印象になったり、誰かの投稿を見て、盛る人には盛るのに自分は少ないんだな、みたいな人を選ぶような後味の悪さとかも感じてしまったり、今後の選択肢から外れてしまうかもしれない所、こういったやり取りひとつで、状況が察せて納得できるので、精神状態をかき乱すことなくラーメンに集中できる。
自分もこれまで、「なんか少ないけどこれコール通りなの?」と、最後まで釈然とせず、若干モヤる場面もあったりして。
色々と「察して」的な部分もあるのかもしれないが、人と人だし、コール確認する所から同じ日本語を共通言語として話せるはずだし、それくらいコミュニケーションしても良いんじゃないかな、と、思うこともあったりする。
それだけで、不信感は逆に、むしろ正直に打ち明けてくれてありがとうって、信頼感に変わってくる。
むしろ、普段食べられないこの仕様をと、ポジティブに純粋に楽しもうと思えるようになる。
そう言う意味で、上野毛店は個人的最優良店優勝。
とりあえずスープから。

一口目からめっちゃ沁みる。
自分が思っていた以上に渇望していたのが分かる。
寒くなって来ていることも、美味しさのスパイス。
後、やっぱりこの週の中頃と言う事で、良い具合にスープが煮詰まってきているからかなとも、思ったり。
ヤサイは、茹でてから大分時間が経ったような感じで、脱水して筋成分が若干気になるような感じ。

ギリギリのところを温存していたんだろうなぁと。
このヤサイだったら、正直な所、むしろ少なめで良かったかもしれない。
どちらにせよ、一連のコミュニケーションの上で、心象は悪くならない。
アブラも、正直そこまでの鮮度はないかも。
これも「少し」コールでリカバー。
カタカタ麺は、この日も、先日みたいな求めていたほどのワシャワシャ感はない。

もしかしたら、あの日が特別で、これが基本系と考えた方が良いかもしれない。

でも、これはこれで素直に旨い。
スープとの絡みもばっちり。
豚は、上野毛にしては気持ちしっとりタイプ。

スープにしっかりと潜らせておいたので、旨みも上げ上げ。

周囲に空席ができ、後続ロットにて、宣告スルー常連さんお二方が自分と横並びに。
これ以上ない安心の布陣。
ヤサイも控えめだったし、素直に美味しかったので、意外とすんなり完飲まで。

最後に水を飲んでクールダウンしていると、アブラマシマシ常連さんから、「ちょっと新しいタイプの良い脂身があったから」と少しお裾分け。

脂身を削ぎ切る時に、肉の部分も多めに切り取ったような、丁度肉とアブラの中間点的なポイントで、繊維質な赤身とこってりとしたアブラが同時に楽しめるという。
この複雑な繊維の層が、ミルフィーユのような良い食感。
味染み系ではないが、肉本来の旨みが良いので、むしろこれが良い。
もしかしたら、気持ち塩とかをちょっとパラっと振ってやったら、さらに旨みが広がりそう。
毎度貴重な機会を感謝です。
気付くと、またまた自分と常連さん方のみと言うことで、放課後トークタイム。
求めているものがどうしても伝わらず、オーダー通りじゃないものが提供される話。
店主さん不在営業二郎店の話。
某元二郎の助手さん&家系ラーメン屋さんの行方。
某元二郎出身ラーメン屋さんの話。
など。
上野毛でしか味わえない時間を満喫。